GOLD / XAUUSD / YEAR FACE
金相場の特性
金(XAUUSD)は、年が変わるとチャートの顔が別人になる。マクロの上昇は10年続くことがある。 同じ機械が同じ顔のまま使える期間は、だいたい2年。長くて3〜4年。 通年で破綻しない機械を、金で作り切るのは難しい。
結論
- 公開や再最適化の窓は 2〜3年 が、過去の癖と一番合う。
- 壊すのは乱高下そのものより、往復して効率が消える年。
- ポイントで切る値幅は、1日のATRがドルで変わると別リスクになる。
- 2014〜2018の低ボラだけ、5〜7年近く似た顔が続いた。コロナ以降は、その静けさは戻っていない。
過去の数字は将来を保証しない。都合の悪い年は消さない。
何を見ているか
日足の年次リターン、年レンジ、トレンド効率、実現ボラ、ATR(ドル)。 効率は、その年の値幅を往復の合計で割ったもの。0に近いほど、行って戻っている。 隣の年との顔が十分に違えば「別人」とした。
主系列は TDS 日足(2011-01-03〜2025-04-30)。 2025通年と 2026前半(1/2〜4/13)は HFM 日足で補った。2024の顔は両者でほぼ一致している。 2011年より前(2001〜2011の長期上昇、2008のショック)は、この日足に無い。年次の数字は置かない。
年ごとの顔
YEAR FACE
| 年 | リターン | 年レンジ | 効率 | 年率ボラ | ATR$ | 顔 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2011 | +10% | 43% | 0.04 | 20% | 36 | 往復の乱高下(ピーク圏) |
| 2012 | +7% | 17% | 0.04 | 14% | 19 | レンジ |
| 2013 | −28% | 31% | 0.14 | 21% | 21 | 一方下落 |
| 2014 | −2% | 21% | 0.01 | 14% | 22 | レンジ |
| 2015 | −10% | 22% | 0.06 | 14% | 13 | 緩下落 |
| 2016 | +8% | 30% | 0.04 | 16% | 14 | 緩上昇 |
| 2017 | +13% | 18% | 0.09 | 10% | 10 | 低ボラの緩上昇 |
| 2018 | −2% | 16% | 0.01 | 10% | 11 | レンジ |
| 2019 | +18% | 23% | 0.12 | 11% | 11 | 緩上昇 |
| 2020 | +25% | 41% | 0.10 | 19% | 24 | コロナ乱高下 |
| 2021 | −4% | 15% | 0.03 | 13% | 18 | 往復(効率ほぼゼロ) |
| 2022 | 0% | 25% | 0.00 | 15% | 24 | 往復(効率ゼロ) |
| 2023 | +13% | 19% | 0.08 | 13% | 24 | 緩上昇 |
| 2024 | +27% | 39% | 0.12 | 15% | 35 | 強い上昇 |
| 2025 | +65% | 74% | 0.21 | 19% | 87 | 一方上昇+ATRの段差 |
| 2026* | +10% | 35% | 0.07 | 38% | 150 | 高ボラ往復(4月まで) |
*2026 は 1/2〜4/13。HFM。2025 通年は HFM(XS は 4月末まで)。2024 は XS と HFM でほぼ一致(+27%、レンジ39%、ATR$35)。
区切り
- 2011→12→13→14 … ピーク往復 → 静穏 → 暴落 → レンジ。3年連続で毎年別人。
- 2014〜2018(〜2020手前) … 例外の静かな時代。ATR$ が 22→10 まで縮む。ここだけ5〜7年近く似た顔が続く。
- 2020→21 … コロナ乱高下の翌年が、効率0.03の往復。ここで切れる。
- 2024→25 … 上昇は続くが、ATR$ 35→87、年リターン +27%→+65%。大きさの段が違う。
- 2025→26前半 … まだ高いが、効率が落ち、年率ボラ 19%→38%、ATR$ 87→150。また別物になりかけている。
ある年に合わせて作った機械が、特徴量で別人になるまでの年数(切れたケースのみ)は、 最短1年、中央値2年、平均3.4年、最長9年。9年は2016年起点の低ボラ時代だけ。コロナ以降は出ていない。
ATR$ がもう一本の時計
ポイント固定の SL / TP は、ATR$ が変わると別リスクになる。 252日ATRが2年前の1.5倍を超えた年は、2020(×2.51)と2025(×1.55)。 2017年のATRはおよそ10ドル、2025年はおよそ87ドル、2026年4月はおよそ150ドル。同じ「金の1日」ではない。
このサイトの金EAでの裏取り
Ponkotsu_SP_α は金のブレイク系。チャートの効率に素直。 下の表は、毎年 1,000 USD でリセットした年次検証。上の通期複利とは条件が違う。
UNIT CROSS-CHECK / SP_α
| 年 | チャート | PF | 結果 |
|---|---|---|---|
| 2020 | コロナ乱高下 | 1.04 | 生存(ほぼトントン) |
| 2021 | 往復 | 0.46 | 破綻 |
| 2022 | 往復 | 1.00 | 生存、利益なし |
| 2023 | 緩上昇 | 1.16 | 生存 |
| 2024 | 強い上昇 | 1.36 | 生存 |
| 2025 | 一方上昇 | 1.44 | 生存 |
| 2026* | 高ボラ | 1.63 | 部分期間(1〜7月)、生存 |
2021と2022はリターンもボラも「普通の年」に見える。壊しているのは効率がゼロの往復。 通期成績を2024起点にしている理由はここにある。年次の数字は SP_α のページに残している。
実務
- 公開・再最適化の窓は 2〜3年。
- 4年は静かな時代なら持つ。途中に2021型の往復が1本入ると機械は死ぬ。
- 7年同じ顔は2014〜2018の低ボラだけ。今の金では当てにしない。
- いま乗っているのは2023〜2025の一方上昇。2025ですでにATRの段が変わり、2026前半はボラだけ先に別人。
- 次の区切りは「上昇が止まった年」か「往復に戻った年」。